「プラチナ・ジュビリー」でエリザベス女王の即位70周年を祝う!

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プラチナ・ジュビリーとは?

プラチナ・ジュビリーとは、イギリスのエリザベス女王の即位70周年を記念して行われる式典のこと。
〝ジュビリー〟とは、君主の在位期間の節目を祝うもので、在位期間の長くなるにつれて頭に高価な装飾品の名称が付けられて呼ばれるのが恒例。

  • ルビー・ジュビリー/在位40年
  • ゴールデン・ジュビリー/在位50年
  • ダイヤモンド・ジュビリー/在位60年
  • プラチナ・ジュビリー/在位70年

今回のプラチナ・ジュビリーはイギリス国民にとって初めてのイベントとなるため、各地でお祭りムードになっている。2022年6月2日(木)、6月3日(金)はそのためにバンク・ホリデー(祝日)となり、6月5日(日)まで4日間続くことになっている。

ちなみにジュビリー期間内に「ストリート・パーティー」という食事会を設けることがイギリスでは恒例となっている。公式な日程は特に決まっておらず、各自で調整して早めにやるところもあれば最終日にやるところもあるらしい。

大学生のデザインがロゴに採用!

リーズ大学の公式ウェブサイトより

今回の「プラチナ・ジュビリー 2022」のロゴデザインは、イギリスだけでなく世界中から広く募られ、数百点の応募があったそう。その中からイギリスのリーズ大学グラフィック&コミュニケーションデザイン学部に所属する19歳のエドワード・ロバートさんという方の作品が公式ロゴとして採用!

うちのがきんちょが通う小学校のジュビリー記念マグにもちゃんと描かれていた。

ジュビリー期間中のバッキンガム宮殿を訪問!

せっかくなので、ジュビリー期間中にバッキンガム宮殿を訪れた。

いつも人で賑わうトラガルファー広場はさらに多くの観光客が詰めかけていて、アドミラルティ・アーチからバッキンガム宮殿へと続く一本道〝The Mall〟へ伸びる人の流れに乗っていった。

コロナ以降、ここまで人と密になるのは初めてで、且つ最近はロンドンを含めて世界の大都市で「サル痘」と呼ばれる身の毛のよだつ病気も新たに流行り出してきているため、マスク・アルコール消毒ジェル等の感染予防対策をしっかりした上で訪れた。

残念ながら初日と違って The Mall は歩行者天国にはなっておらず、通常通り歩道に沿って宮殿へと向かったのだが門は警察や警備員によってガードされていたため普段よりは近付けず。

とはいえ、宮殿へと至る The Mall の両側に整然と並ぶ〝ユニオンジャック〟はまさに圧巻のひと言!

日本では自国の国旗がここまでしっかり並べられる光景を目にしたことがないが、実際にその場に立ってみるとやはり物凄く存在感があって感動してしまった。イギリスの人々も自分たちが英国国民であることを誇れるに違いない。

Hearst Magazine Media 2022. 6/3 の記事より抜粋

そんな中、一台の車が警察車両に護衛されながらやってきて、道路沿いから身を乗り出して見たところなんとお乗りになっていたのはキャサリン妃!

黄色いドレスに身を包み、笑顔で大衆に向けて手をお振りになられていた。片方からしか見られなかったので、もしかしたらウィリアム王子やチルドレンも乗っていたのかもしれない。

市場ではプラチナ・ジュブリー関連グッズも!

スーパーやデパートでは数ヶ月前から〝プラチナ・ジュビリー商戦〟が本格的に始まっていて、女王陛下やイギリス国旗などがデザインされたジュビリーグッズを本当に様々な所で目にするようになった。

例えば低価格が人気の衣料ブランド「Primark」ではTシャツ(写真左)が1,000円くらいで売られていたり、高級老舗デパート「John Lewis」では女王陛下がデザインされたクッションや雑貨類が並べられていた。

またイギリスの高級スーパー「Marks & Spencer」のカフェでカプチーノを注文した際は、ジュビリー期間に合わせてチョコレートパウダーを王冠に模して振りかけてくれたりという嬉しいサービスもあった。

英国のストリート・パーティーを初体験!

ジュビリー期間のイベントとして、イギリスでは人々は道路などにテーブルを置いて飲食を楽しむ「ストリート・パーティー」というカルチャーがある。

起源は第一次世界大戦に遡る。終戦のお祝いを人々が公道で行なったことが始まりとされており、その名残りからイギリスではロイヤルファミリーに関する祝賀日や終戦記念日等の特別な日に限ってストリート・パーティーを開催するのだそうだ。

今回は自分のところも含めて近所に子供を持つ家庭が多かったため、プールやトランポリンなど子供たちが遊べる遊具が置ける広さの庭を持つ我が家(お義母さん)で、ストリートならぬ〝ガーデン〟パーティーを開くことになった。

お昼過ぎから人が集まり出して、結局夜9時頃まで人が残ってワイワイやっていたような感じだろうか。イギリスは6月になると既に日照時間は長くなり始めるため、夜9時といっても外はまだ結構明るい。

まとめ

日本人の自分だけでなく、イギリス人にとっても初のプラチナ・ジュビリー。
コロナ以降、久しぶりに騒いでも許されるというような雰囲気は久しぶりだったし、何より国を挙げて女王を祝福するという一体感ある経験をイギリスで経験できたのは非常に面白かった。

ストリート・パーティーに関してもまだ英語でのコミュニケーションが上手く取れない中で楽しめるかなど不安もあったが、いざ始まってみるとこれまで挨拶程度だったご近所さんと交流できてお互いをより深く知ることができたり、何より話してみると結構いい人ばかりじゃないかというのが分かってより生活に安心感が持てそうな気がした。

強風を除けば、天候も良くて全体的にも素晴らしいストリート・パーティーだった。お義父さんが「イギリスでは重要な日に限って、天候が終わってるんだよな」と不満を垂れていたが、確かに風が無かったらもっと快適に楽しめたかもしれない。

いずれにせよ、エリザベス女王、万歳だ。

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