先日、イギリスで English Premier League を観戦してきた!!
ヨーロッパ5大リーグ(イングランド、スペイン、イタリア、ドイツ、フランス)の中でも一番競争力が激しいと言われるリーグの熱気を肌で感じることができたので、サッカー好きは是非読んでみてほしい!
また、プレミアリーグ観戦の際の注意点などについても触れているので、今後ヨーロッパでサッカー観戦を考えている方にとっても参考になると思う。

本場イギリスのフットボール
〝野球〟がアメリカを象徴するスポーツであるように、イギリスを表す際によく言われるのが〝サッカーの母国〟という言葉。イングランドで生まれたサッカーというスポーツは、今や世界で最も人気のスポーツとして知られ、イギリスの1部リーグ イングリッシュ・プレミアリーグ/English Premier League は世界最高峰のリーグとして世界中から成功を夢見て選手たちが集まり、巨額のお金が動くため国においても非常に重要なビジネスでもある。英ミラー紙(10/02/2023)によると、プレミアリーグの放映権収入は100億ポンド(約1兆6000億円)を超えているそう。
日本では「サッカー」と呼ばれるがそれはアメリカ式の呼び名で、本場イギリスでは「フットボール」と呼ぶのが常識。イギリス人にとってフットボールは特別であり、週末はスタジアムで、またはパブで仲間とビールを飲みながらフットボール観戦するのが彼らのポピュラーな休日の過ごし方だ。
観戦記はここから
というわけで、ここからは実際に観戦した時の様子について。
観戦は、ノリッジ・シティ vs マンチェスター・シティ!!
初めてのプレミア観戦でいきなりシティの試合が見れるというのに興奮を隠しきれなかったが、お義父さんがガチのノリッジサポなので観戦はそちら側に(笑)
お義父さんのお兄さん夫妻がノリッジ近郊に住んでいるということで、まずはそちらに向かって挨拶をしてから、ナイトゲームに備えるということになった。
お昼過ぎに自分、お義父さん、そしてお義父さんのお姉さんの旦那さん(普段はトットナムを応援)の3人でノリッジのホームスタジアムとなっている Carrow Road へと向かった。
年の離れたおじさんたちと一日過ごすということで会話についていけるか不安半々、興奮半々……
イギリスの田舎景色を通り抜けて
Carrow Road はイギリスの田舎町 Norwich の市街地にあり、ロンドンから電車で約2時間ほど。今回はお義父さんが運転する車でイギリスの田舎風景を楽しみながらのんびり向かった。
休憩を挟みながら1時間半ほど走り、一般道へ。曲がりくねった細い道を進むと、ロンドン周辺とは違い、これぞ〝イギリス〟というような牧歌的な田舎風景が一面に広がり始めた。

山々に囲まれる日本の田舎風景とは違って、イギリスの田舎はどこまでも平原が広がっている。そのため見晴らしがよく、天気が良い日は車を走らせていて本当に気持ちがいい。牧場も多く、牛や羊などの家畜がのんびり過ごしている様子もたくさん見られた。
筋金入りのノリッジサポーターのお義父さんと、その誘いを断り切れず初めてノリッジの応援に参加することになったトットナムサポーターのお義父さんの義理の弟さん。車内でも話すことはサッカーのことばかりで、贔屓のチームのファンにさせようと必死に自分を口説いてきたが、アーセナルを応援していることはまだ言えず……(笑)

のんびりとした景色を楽しんでいる間に、お義父さんのお兄さん夫妻のご自宅に到着。初対面の自分も優しく迎え入れてくださって、まるで自分の祖父母の家に遊びに来たような感じがした。

お年寄りのワンちゃんも、ヨボヨボとお出迎えしてくれた。自信なさげにこちらを見る姿は、何とも愛嬌があって可愛い(笑)

ご夫妻が自慢げに見せてくれた、こちらのオフィシャル・プログラム。なんと1966年という年季の入ったもので、当時バーミンガム・シティと対戦した時のもの。

小さなクラブでも、こうした熱心なオールドファンがイングランドには大勢いる。彼らにとって〝フットボール〟がいかに特別であるか、50年以上前の保存状態の良いパンフレットから伝わってきた。

お義父さんたちの昔話もそこそこに、お待ちかねのランチタイム。お手製のトマトソースのペンネに、サラダ、ガーリックトースト、デザートにフルーツなど本当に満腹になるまで食べさせて頂き、いよいよ観戦準備は整った!

食後はイギリスらしく紅茶を頂き、出発まで一足早くに始まっていたマンチェスター・ユナイテッド vs サウサンプトンの試合をチェック。
今回ノリッジと対戦するマンチェスター・シティは、昔はユナイテッド〝じゃない〟方のクラブという印象が強かったが、今や世界中からスター選手を集めるヨーロッパ随一のビッククラブへと変貌した。ちなみにノリッジは典型的な下位クラブで、1部と2部とを毎年行き来しているような感じ。
いずれにせよ圧倒的な戦力差があるため、やはりシティが勝つだろうというのが大方の予想だが、サッカーはやってみなけりゃ分からない。
ちなみにリーグ戦の成績を見てみると、試合前の時点でシティが首位なのに対して、ノリッジは下から2番目の降格圏にいるという構図。リーグ優勝、チャンピオンズリーグ制覇に向けて邁進するチームに対して、ノリッジは一体どこまで耐えられるのだろうか……
キャリー・ロードへ到着!

試合が始まるまで1時間以上あるにもかかわらず、ノリッジのホームスタジアム Carrow Road には既に大勢のサポーターが駆けつけて盛り上がり。
とはいえお義父さんが言うようにノリッジのサポーターはリーグの優等生的な存在らしく、発煙筒を焚いたり、狂ったように大声でチャントしている集団は見かけず。ノリッジという町自体が落ち着いており、イギリス国内でも犯罪率の低い場所ということがサポーターの質にも表れているような気がした。
というわけで、早速スタジアムの中へ!

どのスポーツでもそうだが、会場に足を踏み入れた時の感動は言葉では言い表せない雰囲気がある。〝これが世界最高峰のプレミアリーグなんだ……〟と興奮を隠しきれなかった。小さなクラブとは言え、プレミアリーグにいるということ自体がとても凄いことだ。
キャロウ・ロードはコンパクトにまとまった小さなスタジアムで、ピッチと客席との距離が近く、プレミアリーグ初観戦の自分にとっても非常に楽しみやすそうな感じ!
スタジアム入りした時はちょうどシティの練習中で、ラーヒム・スターリング(イングランド代表)、フィル・フォーデン(イングランド代表)、イルカイ・ギュンドアン(ドイツ代表)、リヤド・マフレズ(アルジェリア代表)など錚々たるプレイヤーがすぐ目の前に……!!
ただ〝世界最高のミッドフィールダー〟との呼び声高いケビン・デ・ブルイネ(ベルギー代表)は今節はスタメン外となっており、レギュラーメンバーとは離れた場所にいたため近くで見ることは叶わず……

観客で埋め尽くされた満員のスタジアム。
奥に1ブロックだけ用意されたアウェー席も熱狂的なシティサポーターで壁のごとく埋め尽くされていて既に凄い熱気。選手入場が始まるとフラッグを振るノリッジサポーターの「Yellows!!」という叫び声がスタジアムにこだまする。コロナ以降、このように大声を出して叫ぶのは久しぶりだったので一瞬躊躇してしまいそうになったが、これが本来あるべきスポーツの姿だと再認識。
そして、いよいよキックオフ!
前半20分くらいまではテーム・プッキ(フィンランド代表)が何度かゴールチャンスを作る場面もあって〝もしかして……〟と思わせる瞬間も何度かあったが、徐々にシティに押し込まれる時間が増えてきて、31分に遂に失点。
それでも以降はなんとか耐え抜き、前半を0ー1で折り返す。「1点なら上出来だよ」というお義父さんの言葉には、これからやってやるという自信に溢れていた。

後半に入って、売店で買ったチョコレートバーとコーヒーを交互に口に含みながら観戦。とにかく真冬のイギリスは寒く、暑いコーヒーでも飲んでいないと観戦に集中できない。
一泡吹かせてやろうという雰囲気のなか始まった後半だったが、すぐにフォーデンに追加点を許すとスタジアムの空気は一変。シティの圧倒的な攻撃力の前にノリッジのディフェンスは徐々に崩壊していく。
その後、3点目を取られてしまうとサポーターたちが諦めてスタジアムを後にするようになった。
80分を過ぎた頃にようやくお義父さんも諦めがつき、〝そろそろ道が混むから……〟という理由で会場を後にした。
帰り道、離れていくスタジアムから突如として歓声が聞こえ、〝もしや……!!〟と思ってスマホを確認するが、得点はまたもやシティ……同じく会場を後にしていた他のサポーターから一斉にため息が漏れる(笑)
結局、試合は0ー4で敗戦。
前日からお義父さんにノリッジが数年前にシティに勝利した際のハイライトを幾度となく見せられていたものの、結局は予想通りの結果に。
個人的に「フォーデン」は素人にも分かるくらいキレっキレで、身体の動きが明らかに他のプレーヤーとは違っていた。実際に間近でプレー見て、虜になってしまった。これからイングランド代表を応援する際は、絶対にフォーデンを推そうと思った(笑)
いずれにせよ、初めてのプレミアリーグは大変貴重な経験になった。自国のリーグが世界最高峰なのだから、ファンの目が肥えないはずがない。アーセナルの富安選手やリバプール(現: ASモナコ)の南野選手、ブライトンの三笘選手など、近年ではプレミアでもコンスタントに活躍できる日本人選手が増えており、日本のファンにとっても嬉しい。
これからもっと色々なスタジアムに足を運んで、本場のフットボールを楽しみたい、そう思わせてくれる1日だった。
防寒対策について

冬のプレミアリーグ観戦は、観客にとっては試合以上に〝寒さ〟との戦いでもある。
雪は降っていなかったので写真では伝わりにくいかもしれないが、乾燥した風が吹き付けるので思った以上に身体は冷える。ダウンジャケット、ヒートテック等の暖かいインナー、それにニット帽と手袋は必ず持っていこう!
UNIQLOのウルトラライトダウンは軽くて人気だが、真冬のイギリスの寒さを凌ぐには少しもの足りない。出来れば、アウトドアブランドのしっかりしたダウンを持っていく方が安心だろう。自分は mont-bell のダウンを着ていったが、それでもまだ寒いくらい。
また、イギリスはよく雨が降るのでレインコートも持参するといいかも。
スタジアム内の注意点
売店

キャロー・ロードには売店もあり、ドリンク類、ビーフパイ、チョコレートといった軽食を購入することができる。日本のようにカレーやラーメンなどガッツリ系のものは売られていない。
支払いはカードのみで、現金では購入できないので注意が必要だ!
トイレ
小さなスタジアムということで、トイレも小規模。
特に皆が一斉に席を立つハーフタイム中、トイレは非常に混雑する。男子トイレはまだしも、女子トイレの混雑具合いは半端なかったので、女性陣はできればハーフタイム前に用を済ませておくべき。
詳細情報
【Carrow Road】
Carrow Rd, Norwich NR1 3JE
Liverpool Street 駅より Great Eastern 本線 Norwich 駅で下車、徒歩約10分
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