イギリス人にとってOasisとはどういう存在なのか?

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皆さんは Oasis というバンドをご存知だろうか?

Oasis はかつて存在したイギリスのロックバンドのことだが、2009年に解散した今でも彼らの楽曲は世界中で愛されている。彼らの代表曲『Wonderwall』が音楽ストリーミングサービス「Spotify」において90年代の楽曲としては初めて再生回数10億回を突破したということからも、彼らの影響力がいかに大きかったかということが分かるだろう。

オアシス、「ワンダーウォール」のSpotify再生回数が90年代の楽曲として初の10億回突破 | Daily News | Billboard JAPAN
全英初登場1位、全世界で2200万枚、イギリスだけでも470万枚以上のセールスを記録した、オアシス

ちなみにサッカー界の至宝、あのアルゼンチン代表のリオネル・メッシも Oasis 好きを公言しており、またイングランド代表の試合では彼らの代表曲である『Don’t look back in anger』をファン観客が合唱するなど、何かとサッカーと関わりが深いのも特徴だ。

アルゼンチン代表のFWメッシ、「オアシスのためにドイツを倒す」-rockinon.com|https://rockinon.com/news/detail/36757

Oasis の主要メンバー、ボーカルの Liam と リードギターの Noel の Gallagher 兄弟も熱狂的なマンチェスター・シティーサポーターであり、ライバルであるマンチェスター・ユナイテッドについては度々トゲのある(というかシンプルに悪口)皮肉を言って世間を騒がせてもいる。

ちなみに日本では普通に〝オアシス〟と言うわけだが、ここイギリスでは〝オウェイシス〟と発音される。日本でちゃんと「オウェイシス」と発音している方がいれば、その人はきっと通だと思う。

そういうわけで彼らの楽曲は母国イギリスでもよく聴く機会があって、例えばBBCラジオから聴こえてきたり、大手銀行のCMソングに採用されていたり、友人宅のパーティーでかかっていたり……本当に様々な場面で Oasis に出くわす。

そんな偉大なロックバンド Oasis だが、イギリス国民から真に愛されているかと言えば、実はそういうわけでもないらしいということがイギリスに来てから分かってきた。

どういうことかというと、つまり〝Oasis の楽曲は好きだが、Oasis 自体は好きじゃない〟と話す人が思いのほか多いということだ。日本だったら「嵐の楽曲は好きだけど、嵐自体は全く好きじゃない」という人が沢山いるということだ、そんなのあり得ない話だろう。

では、なぜ世界的なロックバンド Oasis は母国イギリスでそういった扱いを受けているのだろうか?
色々な人に話を聞くところ、どうやらその理由は Oasis のメインメンバーだった Liam(リアム/ボーカル)と Noel(ノエル/リードギター)という Gallagher(ギャラガー)兄弟のキャラクターによるところが大きいらしい。

ということで、まずは参考にこちらの動画を見てみてほしい。

これは LADbible というマンチェスターにあるデジタル出版企業の YouTubeチャンネルなのだが、当動画は視聴者に Liam に関するアンケートを募ったうえで、その回答を本人に直接見てもらおうという趣旨のものらしい。どのリアリティー番組で Liam を見たいか?、もし Liam が違うバンドだったとすればどこがいいか?、Liam が素晴らしい首相になると思うか?、などアンケートの内容は多種多様。

そんな中、当の本人は結構乗り気で積極的に話しているわけだが、どうしても気になってしまうのは Liam の言葉遣い。NGワードの代表格である F○cking を始めとして、まぁ汚い言葉のオンパレード。とても子供に見せられるものではない。マンチェスター訛りの早口でまくし立てられると、もはや何を喋っているのか分からない。日本人の思い描く高貴なイギリス英語とは正反対、しかし本場のUKロックなブリティッシュ英語を垣間見ることができる。

ちなみに Oasis 初心者の方なら、彼らのファーストアルバム『Definitely Maybe』とセカンドアルバム『Morning Glory?』を聴いておけば F○cking オーケーだ!

ちなみに自分の奥さんは Oasis の楽曲は好きだが、ギャラガー兄弟に関しては〝F○cking asshole = ガチクソ〟ということでお墨付きを頂いた。普段優しい彼女にここまで言わせてしまうのだから、やっぱり Oasis は凄いしか言いようがない。

是非、Oasis を聴いて英国魂を感じてみてほしい。

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