イギリスの医療事情とドラッグストアで買える市販薬について。

暮らし

イギリスは季節もすっかり秋に変わり、肌寒くどんよりした日が少しずつ多くなってきた。

季節の変わり目は体調を崩しやすいということで、今回はイギリスの医療事情とドラッグストアで購入できる市販薬について紹介していきたいと思う!

イギリスの医療事情について

まず最初にイギリスの医療事情について少し説明していくと、イギリスには国民保健サービス(NHS)制度があり、たとえ外国人であっても加入者であれば誰もが無料で医師の診察を受けることができる。

ただし日本のように自由に病院で診てもらえるわけでなく、地元のかかりつけ医(=GP)に登録し、何かあった場合、まずはそこで診察してもらわなければいけない。

しかしそのGPの予約がすこぶる取りづらく、取れたとしても予約が1、2ヶ月後という場合も多いのが困るところ。GPの医師に関しても、日本の医師より少しレベルが落ちるように感じることもある。

以上の理由から〝あまり医者に頼りたくない〟と思うイギリス人が多く、医者側も〝ちょっと熱が出ただけで病院になんかに来るな〟というスタンスなのが英国流となる。

イギリスに住んで早くも1年半が過ぎたが、個人的に NHS は国民に十分なサービスが届けられていないのでは?と疑問に感じることも少なからずある。移住者である自分も、ビザ申請の際にかなりの額をNHSに支払ったが、正直それに見合ったサービスは今のところあまり受けられていないし、そこまで期待しないようにしている。

それでも風邪をこじらせて時間外診療に行って抗生物質を処方してもらったこともある(全て無料だった)ので、全てを否定するわけではない。

NHS加入前にイギリスの病院でお世話になった話
咳が止まらなくなって... 少し前の話になるが、ある時から痰が絡む咳が止まらなくなってしまった。まぁそのうち治るだろうと放っておくと、だんだんと酷くなり、最終的には40度近い熱も出る始末。 いよいよ息をするのも苦しくなり始め、〝これはもしや...

というわけで、イギリス人は風邪を引いた際、医者には行かず、ドラッグストアで市販薬を買うのが一般的!

これから紹介する「Boots」には、イギリスで体調不良になった際に必要な薬が簡単に手に入る 💊

総合風邪薬

まずは、一般的な風邪薬から。

LEMSIP は、イギリスで最も代表的な風邪薬の1つ。

熱を下げ、痛みを和らげる解熱鎮痛成分の Paracetamol(パラセタモール)や、鼻詰まりなどの血管収縮成分のある Phenylephrine Hydrochloride(フェニレフリン塩酸塩)が含まれている。

日本だとインフルエンザに罹った際、普通は病院に行ってタミフルなどの抗インフル薬を処方してもらうのが一般的だが、ここイギリスではインフルエンザにの症状が出た時も通常の風邪薬を飲むらしい。

錠剤タイプとお湯に溶かして飲む粉末タイプがあるが、個人的には粉末タイプが好み。ハニーレモン味のホットドリンクとして飲むと結構美味しく、風邪で食欲のない時でも水分補給と薬を一度に取れるのでいい。

何回か服用しているがいつも効果があるように感じているので、個人的に信頼しているブランドの1つ。

ちなみにMAXじゃない普通バージョンのものもあるが、違いは薬の「含有量」で、小柄な日本人女性ならノーマルでも十分かもしれない。自分は普通にMAXを服用している。

  • Paracetamol ☞ 解熱・鎮痛
  • Phenylephrine Hydrochloride ☞ 鼻詰まり

解熱頭痛薬

総合風邪薬は色々な成分の薬が入っている分、値段もお高めだが、とにかく解熱鎮痛作用だけでいいという方は、先ほど紹介したパラセタモールを単体で購入することもできる。

1箱1ポンドもしないため、総合風邪薬よりかなりお安く手に入る。

トローチ/のど飴

Strepsils は喉の痛みを和らげ、殺菌する Dichlorobenzyl alcohol と Amylmetacresol という成分が入ったトローチ薬。「のど飴」とは違い、ちゃんとした「薬」として販売されている。

ハニー&レモン、ストロベリー、チェリー、オレンジ+ビタミンC など味のバリエーションが多いのも嬉しい。

こちらは、自分がいつも〝のど飴〟として買っている「Jakemans」のハニー&レモン。Boots だけじゃなく、M&S などのスーパーでも手に入ったりする。

人工着色料や甘味料が使われておらず、身体にも優しい。

Lozenges ☞ 薬用キャンディー、トローチ薬

花粉症対策

自分は花粉症持ちなので、その季節がやってくると必ず抗アレルギー薬を服用している。

花粉症の季節がやってくるとこうした薬が花粉症対策の薬が店頭に並び始めるので、毎年花粉症に悩まされる人は1つ持っておいて損はない。

Optrex という有名なブランドの目薬も Boots には置いてある。目が痒い時に使うと、しっかり痒みが引くのでオススメ 👍

イギリスの目薬は日本のものと違ってスーっとしたものが売っていない(見た事もない)ので、子供でも気軽に使える。

Hayfever ☞ 花粉症

擦り傷、切り傷、皮膚炎

以前、何らかの理由で手に湿疹ができてしまった時、奥さんが勧めてくれた Sudocrem というクリーム。イギリスでは肌荒れの万能薬として使われるそうだが、確かに良かったのでオススメしたい。

Nappy Rash(おむつかぶれ)、Eczema(皮膚炎)、Surface Wound’s(切り傷)、Sunburn(日焼け)、Acne(ニキビ)など、皮膚に異常があった場合、大体はこれを塗っていれば解決する。

下痢止め

こちらは Diarrhoea(下痢)を抑える薬。

医学用語なので難しいが、実際に医者に診てもらうときなんかは自分で説明しなきゃいけないので覚えておいて損はない。

酔い止め

こちらは、酔い止め薬。

自分は乗り物酔いをした経験がないのでどれくらい効果があるかは上手く説明できないが、うちのがきんちょは長距離移動の際にたまに服用している。

その他

最後に、薬以外に Boots で買えるものをサクッと紹介していく!

脱コロナをいち早く実践したイギリスというだけあって、最近はほとんどマスクを着けている人を見かけなくなったが、それでもまだマスクは売られている。

当たり前だが、絆創膏も大きいものから小さいものまでちゃんと売られている。

実はイギリスにも、あの〝熱さまシート〟があると知っていただろうか?

Migraine(偏頭痛)とあるが別に薬用ではないので、普通に〝熱さまシート〟として活用できる。

手荒れした際に使っていた、絹手袋。コットン100%なので通気性がよく、蒸れにくい。クリームを塗って、手袋で保護していたらすぐ良くなった。

まとめ

というわけで、今回はイギリスの医療事情と大手ドラッグストア「Boots」で購入できる市販薬について紹介してみた!

もしも何を買えばいいか分からなければ、カウンターに行って症状を伝えると薬剤師の方がアドバイスをくれるので悩まずに試してみてほしい。

ちなみに自分は日本の市販薬(パブロン、ビオフェルミン、太田胃酸など)も持参してきたので、イギリスでは症状や体調に合わせて臨機応変に服用している。イギリスの市販薬は日本のものより強い場合もあり、日本人の身体に合わないこともあるようなので、念のため日本からも薬を持参して来た方が安心だろう。

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