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【オランダ・ベルギー観光②】マウリッツハイス美術館で『真珠の耳飾りの少女』を鑑賞!

旅行
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前回の記事では、スキポール空港からデン・ハーグに行くための電車のチケットを買うところまででした。

というわけで、電車に乗って〝オランダ第3の都市〟デン・ハーグへ向かっていきます!

スキポール空港からデン・ハーグへ

空港から美術館の最寄りのデン・ハーグ中央駅までは、オランダ鉄道(NS)の特急電車(インターシティ = IC)で直通のはずでした。

が、この日はなぜかデン・ハーグ行きの電車が出ていません。

不思議に思って駅員さんに尋ねると、途中の ライデン中央駅(Leiden Centraal)で代替バスが出ているからそれに乗ってくれ、という指示が 🤔

理由はよく分かりませんが、飛行機の遅延に電車の運休と、旅というのはなかなか思い通りに動いてくれません…… 😅

後で分かったことですが、通行止めの理由は脱線事故でした……!!

オランダの列車脱線、保守作業車が路線に 1人死亡し数十人負傷
オランダ西部ハーグ近郊のフォールスコーテンで4日未明、夜行列車が脱線したが、保守作業車の起重車との衝突が原因で、この事故で乗客数十人が負傷し作業車の1人が死亡した。

さて、真っ直ぐアムステルダムに向かわずに何をするかと言うと……

デン・ハーグにある、 マウリッツハイス美術館 を訪れます。

ロンドンの「ナショナル・ギャラリー」やパリの「ルーブル美術館」などに比べると効き馴染みのない名前の美術館ですが、マウリッツハイス美術館は知る人ぞ知る〝世界的なお宝〟を展示している美術館として有名なんです ☝️

というわけで最初の乗り換え、スキポール空港から20分ほど行った「ライデン中央駅」に到着!

代替バスが思いがけず大きな観光バスだったので、良い仮眠がとれました(笑)

ライデンはオランダの有名画家レンブラントの生まれ故郷で、日本の近代化に大きな役割を果たしたドイツ人医師「シーボルト」が暮らした場所としても知られています。

オランダ最古の国立大学ライデン大学では、世界で初めて「日本学」という学術コース設置した大学であり、歴史的に日本との関わりが深い町なんですね〜 🇳🇱 🇯🇵

次、オランダに来る時はゆっくり周ってみたい場所です。

デン・ハーグ市

バスに揺られること約30分、Den Haag Mariahoeve駅に到着!

しかしそこが終着点ではなく、再びオランダ鉄道で約10分ほど揺られて、ようやく目的地の デン・ハーグ中央駅(Den Haag Centraal)に到着しました!

さすがに遠いですわ、電車動いてなかったら「止めとけ」って言うでしょうね 😂

さて、こちらのデン・ハーグ市、長らく首都だったことから現在でもオランダ議会、首相官邸、王室宮殿、各国大使館などが集まる、実質的なオランダ王国の〝中枢〟です。

それだけでなく、国際司法裁判所、国際刑事裁判所といった国際機関の本部も置かれており、世界的に重要な町の1つなんですね。

小さい町だからって、見くびってはいけません。

美術館の近くの広場には、オランダがスペインから独立する時の中心人物で、後にオランダの初代君主となる Willem van Orange(オラニエ公ウィレム1世)の銅像が建っています 👑

https://web.gekisaka.jp/news/world/detail/?425961-425961-fl

Orange が英語読みで「オレンジ」という通り、オランダのシンボルカラーであるオレンジ色はここから来ています 🇳🇱

マウリッツハイス美術館

駅から歩いて約10分ほど、遂に本日の目的地「マウリッツハイス美術館」到着です……!!

空港から1時間半近くもかかりましたが、本来なら直通電車で30分ほどです 😅

この建物は1633年〜1644年の間、ヨハン・マウリッツという人物の私邸として建てられました。

〝ハイス〟とは、オランダ語で「家」という意味。つまりここは、〝マウリッツさんの家〟という名前の美術館なんですね。

しかし、ヨーロッパの美術館はとにかく装飾が豪華で凄いですね〜。

窓から眺めた景色も、どことなく絵になります。

ヨハン・マウリッツ氏の肖像画

こちらが建物を所有していた、ヨハン・マウリッツ伯爵の自画像。

当時のオランダがなぜこれほどまでに裕福だったかというと、それがあの有名な〝インド会社〟の存在です。東と西で会社が分かれていますが、いずれにせよ植民地政策、奴隷貿易、香辛料の輸出などで海外から莫大な利益を得ていたわけですね。

当時のイギリス、オランダは双方のインド会社の覇権を巡ってバチバチに対立していました。それだけ金を稼げたということですね。

このマウリッツ伯爵も例に漏れず、オランダ西インド会社が経営するオランダ領ブラジルの総督を務め、奴隷を使ったサトウキビ畑の砂糖産業などで巨万の富を築き上げた人物です。

イギリスもそうですが、ヨーロッパは本当に〝THE 世界史〟で面白いです 🌏

テュルプ博士の解剖学講義

オランダの巨匠、レンブラント・ファン・レインの出世作と言われる「テュルプ博士の解剖学講義」。

ライデン出身というのは、先ほども話した通り。

この絵はアムステルダムで解剖官を務めていたニコラス・テュルプ博士の解剖学の公開講義を記念して、レンブラントが26歳の頃に依頼されて描かれたもので、〝集団肖像画〟というジャンルにおける最高傑作の1つと言われているそうです。

本来、集団肖像画は顔が一列に並ぶように描くのが一般的だったそうですが、レンブラントは各々の行動を描いて絵の中に行動と動作を組み入れ、より躍動感のある絵を描くことに成功したといいます。

ちなみに、解剖されているのはその日に絞首刑になった犯罪者なんだとか。

サウルとダビデ

旧約聖書に登場するイスラエル王国初代王サウルと、羊飼い出身で竪琴の名手ダビデ。

ダビデは王より寵愛を受けていたが、ゴリアテという巨人兵士を倒したことで一躍人気となり、そのせいで王の妬みを買ってしまうことに。

この作品は、そんな人気者を妬む王がダビデを殺そうと槍を抱えつつも、同時にダビデの奏でる琴の音色に感動して涙を拭う場面、だそうです。

………ど、どんな感情?!? 🤣 🤣

もはや感情が入り混じり過ぎて訳が分かりませんが、一説にはサウル王が精神病を患っていたからだとも言われているそうです。それなら、まぁ分からんでもない(笑)

この作品のもう1つ面白い話は、過去に「レンブラントの作品ではない」とされ、表舞台から蹴り出された過去があること。

その後、マウリッツハイス美術館の細かな調査と世界から集結した修復チームによって、改めて本物のレンブラント作品だと結論づけられたのだそうです。

ろうそくを持つ老女と少年

こちらはベルギーの巨匠、ピーテル・パウル・ルーベンスの作品。

老女のろうそくの火を自分のものに移そうとしている少年の様子を描いたものですが、驚くほどリアルで個人的にとても印象に残りました。

ルーベンスのお気に入りだったらしく、売らずに手元にずっと残っていたものだそうです。後に版画バージョンを出した際には、古代ローマの詩人の〝若くて美しいうちに多く恋をせよ、そうすれば年老いてから後悔せずに済む〟という一節を付け加えているらしく、どこか謎めいているというか、真実が隠されているような気がしてなりません。

真珠の耳飾りの少女

さて、最上階のある一角だけが不自然なほど賑わっていますが……

それこそが今回、このオランダの小さな美術館「マウリッツハイス美術館」にやって来た理由です。

遠目からでも分かる、あのシルエット……

そう、『真珠の耳飾りの少女』です!!

バロック絵画を代表するオランダ黄金時代の巨匠「ヨハネス・フェルメール」によって描かれた、彼の作品でおそらく最も有名な絵です。

青いターバンを巻き、真珠のイヤリングをした女性が振り返っている様子は〝オランダのモナ・リザ〟とも呼ばれ、世界で最も有名な絵画の1つとして知られています。

マウリッツハイス美術館には他に2つのフェルメール作品が展示されているはずでしたが、それらはアムステルダム国立美術館で開催されている「フェルメール展」に借し出されていたため、今回の旅行中では残念ながら観ることができませんでした。

まぁ世界で約35点しかないとされるフェルメール作品のうち28点が集結するっていうんですから、そりゃもうチケットなんて秒で完売ですよ。

そんなわけで、主人公不在の美術館ではこのようにアレンジの効いた現代版『真珠の耳飾りの少女』を公募、優秀作品を展示するという面白い試みをしていたわけですが、そりゃみんな本物見たいに決まってる(笑)

真っ黒な背景に映える白い肌、瑞々しい唇、そしてターバンの鮮やかなブルーが美しい。

2012年から始まった博物館の増築工事に伴って、この世界的名画はアメリカ、イタリア、日本へと旅をしましたが、博物館の方針で海外への貸し出しは今後一切禁止となってしまったため、作品を見るにはオランダに来る以外なくなってしまいました。

今回のオランダ旅行で自分が必ずこの美術館を訪れたかった理由が、これです。

アムステルダムで見れたら、一番手っ取り早く、お金も時間も節約できましたが、まぁこうやって苦労して見られたことが逆に良かったかもしれません。

きっと、一生忘れないですからね。

カフェ&ショップ

世界的名画を堪能して満たされた後は、館内のレストランへ。

オランダ名物と言われる、アップルタルトを食べました 🍎

美術館のケーキとは思えないほど、美味しいアップルパイでした!

最後にギフトショップ。

ポストカード、キーホルダー、文房具用品といった定番商品から、エコバッグ、クッション、まさかのスーツケースまで、色々なグッズがありました。

『真珠の耳飾りの少女』のスーツケースなら、オランダの空港スタッフはめちゃくちゃ丁寧に取り扱ってくれそうな気がして面白そうでしたけどね 😂

まとめ

美術館としては小さいものの、希少価値の高い作品を幾つも揃えていて大満足できました!!

観光でアムステルダムを訪れるなら、スキポール空港から特急電車で30分!!

行く価値アリの美術館です 👍

Mauritshuis(マウリッツハイス美術館)

アムステルダム・スキポール空港よりオランダ鉄道(特急)で30分、デン・ハーグ中央駅で下車、博物館まで徒歩10分。

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