

ここからはいよいよ、アムステルダム編!
自由で開かれた町

デン・ハーグからオランダ鉄道に乗ってスキポール空港に戻り、荷物をピックアップしてようやく首都「アムステルダム」へ到着。
煉瓦造りの荘厳なアムステルダム中央駅/Amsterdam Centraal は、どこか東京駅を連想させるような雰囲気(実際、両駅は2006年に姉妹駅となっている)で、初めて来たにもかかわらずどこか懐かしくも感じた。

トラムが走っている風景を見るのは、ワーホリで行ったオーストラリア・メルボルン以来か。そういえば、イギリスでトラムなんて見たことがないな。

アムステルダム中央駅からダム広場まで伸びる Damrak(ダムラック)という大通りを歩いていく。
行き交う人々の群れに入った途端、どこからともなく漂ってくるマリファナの香り。
日本やイギリスでは違法だが、オランダでは合法。周囲を見回せば歩きながら吸っている人もちらほらいて、分かってはいてもやはりカルチャーショックだ。
自分がマリファナの臭いを知ったのはオーストラリアにいた頃(隣人がいつも吸っていた)だが、あの鼻をつくエグい臭いはどうしても好きになれない。キュウリやスイカが苦手な人間にとって、マリファナの香りもあの青臭さと通じるところがある。
傾く建物の理由

ダムラックから見える運河にはいくつもの桟橋が伸び、多くのクルーズ船が沢山の観光客を乗せて出港していた。
水辺には細長いカラフルな建物が隙間なくぎっしりと並んでいるが、じっくり眺めるとそれぞれ微妙に傾いているのに気付く。
その理由は間口の狭い家に家具を入れる際、家の軒から突き出すフックを使って吊り上げるように荷物を取り入れるそう。その際、建物が垂直だと吊り上げた際に壁に当たってしまうため、敢えて傾かせるように建築したのだとか。
ちなみに建物が細長くなったのは、かつてオランダ政府が間口の広さで税収を取っていたことに由来するそうで、少しでも税金逃れをするためこれも敢えて狭く建てたのだそう。一見狭そうに見えるが、実は京都の「鰻の寝床」のように奥が広くなっており、海運都市らしく貯蔵庫としての機能も果たしていたそうだ。
建物ひとつにしても、色々な物語を経て今の形に至るというのが面白い。

またアムステルダムといえば、お馴染みの運河をバックにした自転車の写真。
無造作に橋に停められている自転車をこうして撮るだけで、素人でも簡単に〝ザ・アムステルダム〟というような写真が撮れてしまう。
「飾り窓」と女性たち

細い路地に入って奥へ奥へと進むたび、飲食店や雑貨屋に取って代わって〝大人の玩具〟を販売するショップが増えていく。

前を歩く奥さんが一瞬、立ち止まる。
視線の先にはピンクのネオンに照らされたショーケースのような個室の中から、立ったままこちらを見つめる女性たちの姿が。
オランダで有名な「飾り窓」、いわゆる売春宿のある地区まで来てしまった。オランダはマリファナに加えて売春も合法、他のヨーロッパ諸国と比べて自由度が高い。
とはいえまだ午後4時前、この付近が華やかになるにはまだ少し早い。
さすがにカメラは向けられなかったが、興味のある方は Google Map で見てみるとどんな感じかよく分かるだろう。

次回訪れる時は、リアルな「飾り窓」の雰囲気も味わってみたい。

ただ近年、アムステルダムではマナーの悪い観光客への苦情が多く上がっているらしく、その対策として市はイギリスの若者に向けてアムステルダムに来ないよう呼びかける異例のキャンペーンを実施したり、風俗街を町の中心部から遠ざける計画も出ているそう。
しかし全てのイギリス人の若者がそうではないはずで、オーバーツーリズムという問題の解決の難しさが見てとれる。
今後、アムステルダムは少しずつ変わっていくのだろうか。
ダム広場へ

路上の植木にもチューリップが咲き始め、まさにオランダの春といった風景。

通りを歩いていると、地元アムステルダムの名門サッカークラブ「アヤックス」の公式ストアを発見!


学生時代に世界一周をしていたサッカー好きの友人からグッズを貰って以来、アヤックスは常に自分にとって思い出深いクラブだ。

有名な「ダム広場」まで辿り着いた。
元々はアムステル川を堰き止める「ダム」があった場所で、まさに〝アムステルダム〟という地名が生まれた記念すべき場所でもある。


周りには第二次世界大戦の戦没者慰霊モニュメントや、イギリスの蝋人形館「マダム・タッソー」のアムステルダム分館もある。

正面の立派な建物はダム広場のシンボルとして有名な「王宮」という建物だが、元々は市庁舎として建てられたものらしく、オランダ王室の一族はここに住んだこともないという。
では、なぜ〝王宮〟と呼ばれているのか?
その理由はかつてフランスがオランダに侵攻した際、あの有名なフランス皇帝ナポレオンの弟「ルイ・ボナパルト」がオランダの国王として即位し、眺めの良いこの建物を自分の住まいとして使ったことに由来するらしい。
スペインから独立し、ポルトガルから覇権を奪い、フランスに侵攻され、イギリスと戦争し、ドイツに占領されるなど、まさにオランダは〝取るか、取られるか〟という歴史を幾度となく経験してきている国なのだ。
ホテルで乾杯!

というわけで、大忙しの1日目が無事に終了!
さて、ホテルに戻ってお待ちかねのディナータイム。
せっかくオランダに来ているので、今夜はやっぱりハイネケンで Cheers 🥂 このグラスお洒落でいいよね〜

今まで食べたナシゴレンの中で1、2を争う美味しさ!(メルボルンで同居していたインドネシア人の友達が作ってくれたナシゴレンも最高だったけど……)
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