イギリスの小学校で習う「九九」がちょっと面白いという話

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現在 Year 5(日本でいう小学3年生)のうちのガキんちょは、どうやら算数が好きではないらしい。

理由を聞くと、「掛け算が苦手だから」という。

自分
自分

馬鹿言ってんじゃないよ、「九九」覚えれば大丈夫でしょ?

そう自信たっぷりに言われたのが悔しかったようで、自分にいくつか問題を出す、と言う。望むところだ、大人を舐めるんじゃあない。

というわけで、突如として 大人 vs 子供 のプライドを懸けた「九九対決」が始まったのだった。

ガキんちょ:まずは……「7×8」!

自分:(間髪入れずに)56。余裕だね。

ガキんちょ:正解。じゃあ……「9×6」!

自分:54。日本人、舐めたらあかんよ。

ガキんちょ:すごい! じゃあ……「12×11」は?

自分:「12×11」? ないよ、そんなの。

ガキんちょ:あるよ!

自分:ありません。

ガキんちょ:あるんだって!!

こんな感じで、両者とも全く引かず。こちらもムキになって「使っている九九ボードを見せてみろ」と言うと、まさかの事実が待ち受けていた……

7、8、9ときて、10、11、12…………あれ、九九の表ってこんなにぎっしり詰まってたっけ?? 🤔

そう、これは日本人が知っている「9×9」までの九九ではない!

イギリスの小学校で学ぶのは、どうやら「十二十二」というものらしい。ガキんちょが勉強中によく「ダルい、ダルい」と言っていたが、その理由がようやく分かった気がした。確かに、これはちょっと面倒くさいね 😅

そもそも「九九」なんて計算の瞬発力を鍛えるもので、二桁の計算なんか紙に書いて計算した方が確実でいいんじゃないかと思うのだが、果たしてこれは小学生に必要な知識なんだろうか……?

ちなみに、奥さんにも尋ねてみると、、、

奥さん
奥さん

ウチもやったで、できるまで居残りさせられて死ぬほど嫌な思い出しか残ってへんけどな!

と、当時の担任の悪口が止まらなくなるほど素敵な思い出が詰まっているようだったが、ともあれ、この12の段まで覚えるという教育法は昔から変わっていないらしい。

ちなみに英語で九九を覚えるのは結構長ったらしく面倒くさくて、〝Two times one is two, Two times two is four……〟と〝にいちがに、ににんがし……〟を比べると、明らかに日本語の方が早い気がする。これまで多少なりとも英語を使って生活するようになり、英語の方が日本語より情報伝達がしやすい(発音のスムーズさ、より情報量を詰め込める等)言語だと思っていたのだが、九九に関してはどうやら日本語の方が優れていそうだ。

話は戻ってイギリスの九九が12の段まであることについて、調べてみるとなにやら「十二進法」の名残りという説があるそうだが、「日本は9×9で終わりなんだよ」と話した時のガキんちょのリアクションといったら、それはそれは面白かった。

「日本の小学生は、超ラッキーだねー」

と捨て台詞を吐いて、そそくさとベッドに向かってしまった。

ちなみにうちのを含めたイギリスのガキんちょたちは、 YouTube の曲を聴いて九九を練習するのだそう。

Taylor Swift をはじめ、Adele、Ed Sheeran など有名なアーティストの替え歌があって楽しそうだが、流石に Black Eyed Peas が出てきた時は笑ってしまった。正直言ってしっかり覚えられるのかは甚だ疑問だが、先生たちが積極的にこれらの活用を勧めているとのことで、イギリスは面白い。

これを機に自分も一緒に12の段まで覚えてみようかな〜……本当に役に立つ?🤔

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