コロナワクチンの3度目の接種をイギリスで打った話

NHS(国民保険サービス)

東京で2回のワクチン接種をして渡英してきたが、イギリス国内では依然としてオミクロン株の感染者が多いという状況。

政府が国民に3度目のブースター接種を押し進めている中、これから自分はどうなってしまうのかという不安があったので、彼女と相談してNHSのウォークインセンターに行ってみることに。

近所のNHS会場へ

ということで、訪れたのは最寄りの NHS(国民保健サービス)のワクチン接種会場。

イギリスはどこも同じような建物が並んでいて、住宅と公共施設の判別が難しい……笑

会場には「要予約」と書かれた貼り紙があり、〝さすがにこれは厳しいか……〟と思ったが、意外にも彼女は結構強気で〝行ってみなきゃ分からん〟と半ば強引に連れて行かれた(笑)

というわけでダメ元で尋ねてみると、意外にも「OK」という答え!

理由は〝空いていたから〟というシンプルかつ明快なもので、このフレキシブルさはさすが海外といった感じ。

しかし彼女から言わせると「政府が接種を積極的に推奨してるのに、予約がないから断る必要がどこにあるの?」だそう。確かに妙に納得してしまったが、でもそれなら予約する意味は何のためにあるのだろう……と不思議にも思った(笑)

ちなみに、予約なしでワクチン接種できる施設のことを「Walk-in」と呼ぶらしい。

接種記録表の作成

接種に際して、まずはスタッフに以下の3点を伝えた。

  1. 日本からの移住者であること
  2. 日本で2回のワクチン接種を終えていること
  3. ビザの関係上、NHSにはまだ未加入であること

すると NHS には登録できないものの、ワクチン接種自体は可能ということで正式に接種を認められた。ただ NHS 未加入の人でも接種記録はしっかり残すようにしているらしく、自分も最初にNHSのスタッフの方とオンライン登録を済ませた。

いざ接種へ

登録が終わると、接種前の「インフォームド・コンセント」に移る。

  • 注意事項を確認した上で接種に同意すること
  • 本日、接種できるワクチンは「ファイザー製」であること

インフォームド・コンセントとは医療従事者と医療供与者の間での話し合いのことで、医療内容について互いが納得した上で合意することが義務付けられている。コロナワクチン接種者なら1度は経験しているはず。

インフォームド・コンセントに同意すると、いよいよ接種へ。

アストラゼネカは色々問題があって嫌だし、モデルナは「モデルナアーム」という腕が腫れてしまう副作用に苦しめられたので、「ファイザー」と聞いて何だか安心した(笑)

接種に関してもイギリスでは医療関係者でなくても講習を受けさえすれば〝ボランティア〟として接種できるシステムを採用しているとニュースで見ていたので不安だったが、今回の会場で接種を担当するのは全員が看護師だということを聞いてひと安心。

その言葉通り、痛みなく上手にワクチンを打ってもらうことが出来た。

イギリスのワクチン接種カードは、日本のA4サイズのものとは違い名刺サイズ。QRコードが付いているわけでもなく、名前、日付、ワクチンの種類が手書きされただけのシンプルなもので、誰でもコピーが作れそうな感じで本当に大丈夫か?と思った。

「大事だから無くしちゃダメよ」とスタッフに言われたものの、内心〝こんなのすぐに無くしちゃいそうなんですけど……〟と正直不安になった(笑)財布に入れておくのが良いとカードに書いてあったが、そんなことしたら早々に無くしそうなので自分は家で大切に保管することにする。

今回は NHS に未加入のまま接種させてもらったが、今後「配偶者ビザ」を取得し、正式にNHSに加入にした際は、今回の接種記録表をリンクさせてくれるのだそう。

まとめ

ということで、NHSに未加入な自分でも無事にイギリスでワクチン接種ができた!

必要なのは「パスポート」と「ワクチンパスポート」の2つだけ。

これで「日本」と「イギリス」両方でワクチン接種を経験したわけだが、イギリスでは日本で頻繁に議論になるような〝ワクチン不足〟というのがないようだ。そもそもイギリスの場合は自国でワクチンを生産しているので当前といえば当前だが、やはり国家が危機に陥った時、自力でその国難を乗り越えられる力のある国が本当の意味で〝強国〟なんだというのを改めて感じた気がする。

極力リスクを避けようとするのが日本人の国民性だと思うが、やはりここ一番で勝負できるイギリスやアメリカのような国が世界で力を持つのは何となく納得できた。

接種後の経過

接種翌日から2日間は身体が重く、あまり動く気にもなれなかったのでベッドの上で過ごした。モデルナ接種後と同じように熱も出たが、微熱程度でさほど気にはならず。接種した腕が鈍痛で持ち上げるのが辛いのはもう既に経験済み。

接種後1週間ほど腕に痛みが残ったが、以降は特に不調もなく普段通りの生活に戻れているので大丈夫だと思う。

コメント