レゴランドを満喫した後は、旅の最後を締めくくるべくウィンザーの街を歩きます。
車を停めて歩き始めると、通りの隙間からウィンザー城の一部が既に顔を覗かせていました。
最寄り駅の1つ、ウィンザー&イートン・リバーサイド駅。
小さな駅ですがロンドン周辺の駅と比べると格段に清潔感があって、個人的には好きです(笑)ウィンザー城の向かいには中央駅というのもあって、そちらはショッピングエリア内ということでもっとごちゃっとしていますが、ロンドンからだとリバーサイド駅より便利です。
テムズ川に掛かるウィンザー橋、お花のデコレーションが素敵です 🌷
アムステルダムでも橋にチューリップの花壇が飾ってあるのを見ましたが、こういうちょっとしたところに文化の違いを感じて面白いです。
日本人は「橋」と「花」は別々で、一緒に映った際に〝風情〟を感じるわけですが、西洋の場合は〝橋自体を彩る〟という、ある意味、合理的なやり方で美的感覚を見出したと言えるかもしれません。
欄干に寄りかかって眺めると、快晴の天気と相まって気持ち良く、白鳥たちが朝の散歩に出かけるのも納得です ☀️
テムズ川も上流へ行くとやはり水質が変わるようで、こちらは全く茶色く濁っていません。いつもロンドンで見る川とは、まるで別物です。
橋を渡り切った先に見つけた、道標。
今来たテムズ川やウィンザー城とは反対の、この道をさらに進むと、あの有名な〝イートン校〟に辿り着くようです。
すぐ側にインフォメーションセンターがあったので、ちょっと立ち寄ってみました。
ライトブルーの外観と窓に並ぶイートングッズを見れば、単なる雑貨屋かと通り過ぎてしまう人も少なくないかもしれません。
受付の年配女性にこのエリアについていくつか尋ねたところ、とても親切に教えてくれ、無料マップも貰うことができました。
イートン校の制服を着たテディベア、ポストカード、エコバッグなどのお土産も充実しており、イートンの街歩きをするなら忘れずに寄っておきたい場所です。
カフェやショップが並ぶ通りには英国旗(Union Jack)が旗めき、ここが王室と近い場所だと実感できると思います。
こういった普通のアパートでさえ、何だかすごくお洒落に見えませんか?
そうやってあれこれ目移りしながら歩いているうちに、なんと目的のイートン校を通り過ぎてしまったようです……!!🙄
もう一度マップを確認しながら戻ってみると、どうやら普通の教会と思っていた場所がイートン校だったようです 😂
自分でもビックリしましたが、本当に気付きませんでした(笑)
教会はイートン・カレッジ・チャペル、そこにくっ付いたレンガ造りの横に長い建物がアッパー・スクールと呼ばれるそうで、アッパー・スクールの中央にある扉がイートン校のエントランスとなっていました。
今回は夏休み期間中ということで校内の見学はできませんでしたが、寮生が帰省中のこの時期、イートン校では非英語圏の中高生のためにサマースクールを開催しており、それらしき学生も街中で大勢見かけました。
貧しい子どもたちに無料で学問を提供することを目的に、イングランド王ヘンリー6世によって1440年に創立され、首相経験者を始めとする幾多の著名人を輩出してきた英国一の名門校。
当校に倣って創立された日本の学校も多く、戦前の日本の学校教育のロールモデルにもなりました。
男子全寮制、グループ毎に異なる制服、「イートン・ウォール・ゲーム」と呼ばれる独自のスポーツ競技を学ぶ、成績優秀者のみが校内の寮に住むことが許される……など、色々な面で競争が激しそうな学校です。
ハリー・ポッターに登場する「ホグワーツ魔法魔術学校」がこうしたパブリック・スクールをモチーフにしているというのは有名な話ですが、グリフィンドールとスリザリンの関係性を見れば明らかですよね。バチバチです 🔥
ウィリアム皇太子、キャメロン元首相、ジョンソン元首相、「007」シリーズの著者であるイアン・フレミング、『ファンタスティック・ビースト』シリーズで主役を演じたエディ・レッドメインなど、イギリスを代表する著名人の多くがこのイートン校で学んでいます。
道路を挟んだチャペルの向かい側には、スクール・ホール(左)と円形図書館(右)が並んで建っています。
スクール・ホールは集会、コンサート、演劇、試験などに使用されるとのこと。図書館はイートンエリアのコミュニティーにも提供されるとあったので、地域の方も利用できるのかもしれません。
〝スクール〟というのでこれらは中学生用、敷地内の〝カレッジ〟ライブラリーが高校生用なんじゃないかと思います。というのも、イギリスでは高校を High School とは呼ばず、〝College〟と呼ぶからです。
同様に中学校も Junior High School でなく、〝Secondary School〟と呼ばれます。
イートン校を始めとしたイギリスの有名なパブリック・スクールはかなり広大な敷地を持っており、周囲には〝ハウス〟と呼ばれるイートン校生の寮が20以上もあるほか、一般公開もされる自然史博物館やスポーツ施設など、中学・高校というより、むしろ大学に近いです。
カレッジ卒業後はオックスフォード大学、ケンブリッジ大学といった英国内のトップ大学に進学し、ゆくゆくは〝世界の主役〟へ、という感じですかね。
凄いです。
というわけで、一般人はそろそろ橋の方まで戻ることにします。
インフォメーションセンターのある場所まで戻ってきましたが、この後は再び橋を渡り、いよいよエリザベス女王の眠る「ウィンザー城」へと向かっていきます。
(2)へ続く
サウス・ウェスタン鉄道「ウィンザー&イートン・リバーサイド駅」から徒歩15分。
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