——皆さんこんにちは、「実践英語講座」の時間です。この講座ではイギリスで生活しているわたしが生活の中で見つけた様々な英語について紹介し、解説していく、というコーナーです。
というわけで、〝街中で実際に使われている英語を紹介しちゃおう!〟という感じの企画を始めます!
……違います、決してネタ探しが面倒臭くなってきて安易な方に逃げているわけではありません、やめて下さい。
はい、それではそれでは記念すべき第1弾のテーマはこちら!!!
これは、イギリスの有名カフェチェーン「COSTA」に行った時に見つけたもの。どういう情報かすぐに読み取れますか?
この貼り紙の中には知っておくと役立つ英語の知識がいくつも載っていたので、レジに並んでいる際に〝教材にできそう!〟と思って写真を撮りました。
ということで、早速見ていきたいと思います!
文中の表現と解説
まずは、右側のえんじ色の貼り紙にある文章から。
Apologies
「Apology = 謝罪」という名詞の、複数形。
基本的に文頭で使われ、「申し訳ありません」や「ご迷惑お掛けします」といった意味になります。
一般的に複数形で使われるのが特徴で、ビジネスの場だと〝My Apologies……(謝罪の内容)〟といった形でメールなどによく登場します。
また、動詞の末尾がイギリス英語とアメリカ英語で異なるのも特徴です。
🇬🇧: Apologise 🇺🇸: Apologize
fridge
fridge は短縮形で、正式には「Refrigerator = 冷蔵庫」が正しい単語となりますが、長くて発音もしにくいため、日常生活では基本的にいつも短縮形で呼ばれます。
out of order
「故障中」という意味の言葉ですが、これも町中でよく見ます。冷蔵庫だったり、レジだったり、トイレだったり、券売機だったり……海外は日本と比べて修理がめちゃくちゃ遅いので、この言葉の出現率は高いです。
order には「注文」以外にも色々な意味がありますが、「out of order」はイディオムとしてそのまま覚えるのがベスト。
fix
「修理する」という意味の頻出単語です。ビジネスの場では〝固定する〟という別の意味から、「これ以上は動かない → 決定する」と使われることもあります。
えんじ色の貼り紙の英訳
それでは、全体の文を読んでみます。
Apologies, our fridge is out of order but we’re working hard to fix it.
(冷蔵庫が故障中のためご迷惑をお掛けしておりますが、できる限り早い復旧に努めています)
と、いった感じですかね。
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続いて、左側の白い貼り紙の文章を見ていきます。
due to
「〜なので」という〝理由〟や〝原因〟を表し、「Because of」とほぼ同じ。
これも頻出用語で、実生活でよく目にするフレーズの1つだと言えます。
broken
「壊れる」を意味する Break の過去分詞形で、「壊れた(何か)」という意味。
後ろにある fridge(名詞)を修飾する、いわゆる形容詞的用法というやつで、この場合は「壊れた冷蔵庫」と訳せます。
food
food の意味について知らない人はいないはずですが、food が〝不可算名詞〟で 単数形 をとるということを知っている人は少ないかもしれません。意外と盲点ですよね。
〝食べ物〟と総称する場合、1つの「集合体」としてみなすので基本的に単数形が用いられます。1つ1つの個別の食べ物を表す場合は、複数形で使われることもありますが、日常では単数形が使われることが一般的。奥さんは「複数形では使わない、使える場面でも避けたい」と言っていました。
例えば、
・Sushi and Pasta are my favourite foods.
・Sushi and Pasta are my favourite types of food.
どちらも正しいですが、奥さんは後者を選ぶそうです。気持ち的に複数形を使う気にならないとのこと、きっとネイティブにしか分からない感覚なんでしょう。
ちなみに favorite は、イギリス英語だと favourite となります 🇬🇧
ask for
人に何か頼み事をする際に使われるフレーズで、【Ask 人 for 名詞】で「誰かに何かをお願いする」という意味になります。
白い貼り紙の英訳
というわけで、こちらも全体の文を読んでみます。
Due to broken fridge all fresh food is behind the bar. Please ask Barista for your order.
(冷蔵庫が壊れているため、冷蔵食品は全てカウンター裏に置いています。オーダーの際はバリスタにお申し付けください)
つまり、両方の貼り紙に書いてある情報をざっくりまとめると……
こんな感じ。
レジで並んでいる間にこれらの情報を素早く理解して、〝あ、でもサンドイッチ頼めそう〟と次の行動を予想できればグッドじゃないでしょうか。
付け加えると奥さんいわく、白い紙の方は英語を母語としない人によって書かれたものだそう。
理由は〝broken fridge〟と〝Barista〟の前に冠詞の「a」が抜けていること、カウンターを「counter」でなく、バーと訳していること、そして何より貼り紙がコスタ専用のものでないことがその証拠だ!と、さながらコナン君並みの推理を披露してくれました 🔍
ちなみに、自分は『ベイカー街の亡霊』がコナン映画で1番好きです!
人によっては「the」の方がしっくりくるという人もいましたが、いずれにせよ冠詞がないとやはりネイティブには文章としてしっくりこないそう、日本語で助詞が抜けていたり間違っていたりしたら気持ち悪い、そんな感じでしょうか。
おそらく公式のものだけでは情報が少なく、別の場所で保管しているのにそれに気付かないお客さんが多かったため、後からスタッフが付け足したんじゃないか、とのこと。
確かに、いい線行ってそう!
まとめ
というわけで、イギリスの何気ない日常から英語の勉強をしてみようというコーナーでした!
今思えば TOEIC にもこうした情報を読み解く問題のあるパートがありましたし、決して適当な企画じゃなかったと証明できたんじゃないかと思います。疑ってた人は謝って下さい ☺️
かく言う自分も、現在『速読速聴・英単語 Core1900』という単語帳を使っています。イギリスの本屋でも単語帳を探したのですがなかなか良さそうなのが見つからず(というか日本のような英単語帳をほぼ見たことがない)諦めて日本のものを使うことにしたのですが、やっぱり日本語の説明があるものを使うに限りますね。
こちらは「中級レベル」ということですが、難しめの単語も載っていたりして歯応えがあります。1冊やり込めばしっかりスキルアップできるんじゃないか、という感じ。
頑張ります!!
というわけで、『実践英語講座』第2弾も是非お楽しみに!!!
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